引き戸のすべりが悪いときは、使用している間に引き戸が上下や左右に傾き、床や上部枠、側面などをこすっているのが原因か、それとも戸車にゴミなどが詰まって重くなっているのが原因かを確認します。
戸車は、引き戸の側面の下部に設置されています。
1枚の建具につき、戸車は左右2カ所あります。
上下調整ねじで調整します。
上下に二つ並んでいるネジのうち上が上下調整ネジです。
→床をこすっている場合は、ドライバーで上下調節ネジを左に回すと引き戸が上がります。
→上部枠をこすっている場合は、ドライバーで上下調節ネジを右に回すと、引き戸が下がります。
左右調整ネジで調整します。左右調整ネジは上下に二つ並んでいるネジのうち下側です。
→ドライバーで左右調整ネジを右に回すと、引き戸が右に移動します。
→ドライバーで左右調整ネジを左に回すと、引き戸が左に移動します。
2カ所の戸車を取り外して、ゴミを掃除しましょう。
戸車の固定ネジ(一番上のネジ)をドライバーで外します。
引き戸を持ち上げながら、ネジ穴にドライバーを挿して、戸車を下に引き下げながら引き出して、取り外します。
取り出した戸車周辺のゴミを掃除機で吸引します。
吸引しきれないゴミは、竹串やピンセットなどでかきだしましょう。
戸車の回転部分に「テフロン配合高性能潤滑剤」を、隙間ノズルを使って吹かけるとよりスムーズになります。
※建具、レール、床についてしまった潤滑剤は、ホコリを吸着したり油ジミの原因となりますので、きれいに拭き取るようにしましょう。
取り出したときと逆の手順で、戸車を元の位置に戻します。
レールの溝の汚れやゴミも、掃除機などできれいに取り除きましょう。
※戸車のすべりが特に悪くなくても、半年に一度程度、上のような要領で戸車の掃除をするようにすると、戸車がレールや上部枠を擦って傷めることがなくなり、スムーズな開閉が保たれます。